キャピタリズム追記 米国のパイロットってワーキングプアなんや


キャピタリズムの弊害を受けた職業の例として挙げられてたのが、米国のパイロット職。
日本では、「高給、専門職で安泰、かっこいい、海外行き放題、休みも多い、もてる」みたいなことで大人気のパイロット職だが、米国では違うようだ。


一流航空会社のパイロットなのに、給料は驚き。
さて、いくらでしょう?





正解は、1.5〜1.9万ドル!
(年収120〜150万円ってとこか)
日本のパイロットの10分の1未満ですな。
生活保護を受けたり、休日にバイトをしながらパイロットをするのが普通らしい。


ハドソン湾に飛行機を不時着させてヒーローになった機長が公聴会で「今の状況では、自分の子供をパイロットにさせたいと思うパイロットは一人もいない」と言っていた。


ま、言われてみれば、米国の航空会社ってほとんどが1回は倒産(Chapter11とか)してるからなあ。
コスト削減も行き着くとこまで行ってるってことだろう。


とはいえ、給料ってのは、「需要(必要なパイロット数)と供給(パイロットになりたい、かつ、なる能力がある人の数)」で決まるものだと思う。
そういう意味では、給料が安くても、「空を飛びたい!」「飛行機を操縦したい!」って人がかなり多いってことなんだろうな。
しかし、給料がここまで来たら、内外給料差を考えたら外国でパイロットやった方が良いと思うのだが、アメリカ人も国外で働こうとはあまり思わないのかも。
もしくは、国外で働く人はそうしているが、それ以上にパイロットになりたいって人が多いのか。。



ちなみにそう考えると、JALの機長の給料はまだ90%くらいカットの余地があるってことですな。
アメリカの例を見るならば、仮に年収300万円くらいにしても辞めないんじゃないだろうか。
もしくは、今のパイロットが辞めたとしても、「300万でも良いから、パイロットになりたい!」という志願者がたくさんいるなら問題ないのかもしれない。
それをドライに割り切って実行してしまうのが、自由市場主義思考ってもんなのだが、いずれそういう会社が出てくるかもね。
LCCで本当にエッジを立てる気なら、そのくらいの意識転換が必要なのかもしれない。


まあ、米国と同じにするのが正しいとは全く思わないですが。
120万の給料で操縦しているパイロットの飛行機には乗りたくないし。


<追記>
ちょっと調べてみたら、さすがに米国でも大手航空会社のジャンボジェットのパイロットとかがそこまで安いわけではないことが分かった。
あくまで新任パイロットの給料みたい。


・・ま、とはいえ、JALとかのパイロットの給料が今後下がるのは間違いなさそう。
競争がさらに激しくなるからなあ。