企業再生人としての立ち位置

企業再生コンサルとして仕事をするにあたり、2つの流派がある。

1)あくまで“再生のプロ”として、“正しい”方向に導くことにこだわる
2)実態に鑑み、必ずしも正しくなくとも、“成果が出る”方向に支援する


僕がいるファームでも、それぞれの流派のコンサルタントがいる。
さて、ここで問題。
1)と2)のどちらの流派の方がうまくいっているでしょうか?









答えは2)。


そもそも絶対的に“正しい”と言えることはほとんどない。
何を持って“正しい”のかは人によっても場合によっても違うわけで、あるコンサルタントが「強固なロジックの元でファクトを積み上げた結果、100%こうだ!」と言ったところで、全く別の判断軸を持った人がそう判断するとは限らない。


もちろん、再生のプロとして、雇用主/経営陣にすら「ノー」と言えることがプライドであり付加価値であるべきではある。
しかし、結果的に実行されなければインパクトはゼロな訳で、コンサルフィーと費やした期間を考えるとマイナスであるとすら言える。


また、結果としてクライアントから評価され、仕事が継続しているのも2)のパターンなので、コンサルファームとしても2)のアプローチの方が適合しているようだ。


要は、
・まずは必ずしも正しくなくとも、“成果が出る”方向で支援する
・影響力を拡大し、徐々に“正しい”方向に導いていく
ということが現実的なアプローチなのだろう。