結局のところ実力をつけるのが一番安全(今更ながら)

企業再生に関わっていると、人員削減はやはり避けられない。
そこではやはり気の重いドラマが繰り広げられるわけだが、これを見ていると、やはり「自分の実力をつける」というのが最大の安全策だ。


身の丈以上の待遇を受けていた人は、こういうタイミングでは人員削減対象に真っ先にリストアップせざるをえないし、削減までいかなくても、給与の大幅カットは飲んでもらわねばならない。


そんな中で、小さいが象徴的な話があった。

結構優秀な方なのだが、現在自分がやっている仕事に誇りがあって、「その業務以外はやりたくない」という。
とはいえ、今の会社は大幅なリストラを実施せねば生き残れないため、残る方には、今の業務に加え、複数の業務をこなしてもらわねばならない。
したがって、その方はリストラ候補にリストアップされた。


しかし、投資ファンドや我々外部のコンサルタントもその方の仕事ぶりは良く分かっている。
なので、「○○さんなら、こんな転職先を紹介できる」「ちょうど○○社で募集をしている」といった声が相次いだ。
多分、その方は現状より高待遇でよりランクの高い企業に移ることになるだろう。



・・ということで、今更ながら当たり前だが、「自分の実力をつける」というのが結局のところ大事だ。
そうでないと、たまたまうまく楽して高待遇な立場に付けたとしても、「いつか落ちてしまうのではないか」という不安は消えないし、実際そのリスクは結構高い。