投資銀行向きかコンサル向きか

大学時代の先輩方(投資銀行の方と、コンサル会社の方)と久々に飲んできた。


相変わらず面白い話がたくさん聞けたが、その中でも割と納得がいったのが、投資銀行向きかコンサル向きかの見分け方。

一言で言うと、
投資銀行向き ⇒ BSが気になる
・コンサル向き ⇒ PLが気になる
ということだ。


投資銀行の人と話していると、同じ財務諸表を見ていても、BSへの注目度が高い。
「こんなところに資産が眠っている!」
「この資産の実態価格はいくらになる?」

曰く、
「PLというのは我々にとって意思を入れて作るものであって(注:要はどうとでも作れるということ)、さほど重視するものではない。極論すれば、ビジネスがどう回ろうと利益が取れるようなスキームを作ってしまえば勝ちだからね」
とのこと。

なるほど。
そういう商売なわけですな。


逆に、コンサル会社の先輩は、
「やはり、どれだけ美しいPLを実現していくかが腕の見せ所。BSは初めに強み弱みをチェックする時に見るくらいで、あとはよほどクリティカルな再生案件でもない限り、ほとんど見ない。せいぜいキャッシュを見る程度」
とのこと。

僕としては、こっちの方がやはり性に合いそうだ。


とはいえ、投資銀行の人(特徴:元コンサル)のこんなコメントはちょっとうらやましくなる面がある。
「コンサル時代は答えのない問題に取り組むがゆえの苦しみがあったからストレスが高かったが、今は答えが決まっている中で最適のスキームを考え出す、という仕事だから、タフな仕事ではあってもストレスはコンサル時代に比べて低い。僕としては非常に居心地が良い」

ふむふむ。
確かに、コンサルで解を導き出すのは、分析力って面もあるけど、最終的には「経営とはこうあるべし」という自分の意思をぶつけていくという面がある。
当然、そこには答えはなく、最終的には、「そのコンサルタントの言うことを信用するか、しないか」というところになってくる。

確かに、そこのストレス度合いを考えると、スキームをひねり出す、というのはストレスが低めなのかもしれない。
ただし、この方はいわゆる天才なので、高度なスキームを他の人よりも少ない苦労でひねりだせるがゆえのコメントであることは割り引かねばならんですが。


とはいえ、向き不向きというのでは割り切れない収入格差はコンサル側の人間としては羨ましさは残る。
コンサルではリタイアできないからなあ。
となると、コンサルをしつつセルフブランディングをして、別の突破口を狙っていかねばならんな。