wickedを観てきました

妻が観たいというので、劇団四季のWickedを観てきた。
ライオンキングが正直イマイチだったので、実はさほど期待はしていなかったのだが、結論から言うと、非常に良いミュージカルだった。


オズの魔法使い」のアナザーストーリーということで、「子供向けかな?」と思っていたのだが、ストーリーも良く練られており、舞台装置も素晴らしかった。
(事実、観客も子供はほとんどいなかった。ライオンキングはお子様だらけだったが。。)
単なる友情物語に終わらせず、善と悪との相対性、また、事実は仮に違うとしてもそれを飲み込んで灰色の決着をつけざるを得ない現実など、さりげなく深いテーマが織り込まれている。


とはいえ、一番良かったのは何と言っても主演の2人の歌唱力。
(グリンダが沼尾みゆきさんというのは分かったが、エルファバは不明)
久々に鳥肌が立つほどすごい歌を聴いた。

結構前の席(7列目)だったことも迫力を感じた理由の一つだとは思うが、それにしても声量、表現力ともに素晴らしかった。
あれだけ歌えたら楽しいだろうなあ。
時に明るく、時に圧倒的な迫力で迫る歌唱力はまさにプロの業ですな。


細かい内容はネタバレになるので書かないが、このミュージカルはかなりお勧めなので、演劇好きなら是非観ていただきたい。


観る前には「オズの魔法使い」を本で読むか映画で見てから行くのをお勧めします。「オズの魔法使い」の筋が頭に入っていないと分らない話がぽつぽつあるので。
ちなみに僕は「オズの魔法使い」を読んだことがなかったので、映画を観てからいきました。さすがにかなり古い映画なので(1939年!)、映画単体としてはあまりお勧めしませんが、予習には良いと思う。



個人的には、これまで見た演劇で2位にランク。
ちなみにランキングはこんな感じ。


1位 破壊ランナー (惑星ピスタチオ
2位 Wicked  (劇団四季
3位 Legally Blonde (ブロードウェイ)
4位 新・ぼくの先生  (ランニングシアター・ダッシュ
5位 ヒットラーレプリカント (ファントマ
6位 熱闘!飛龍小学校 パワード (惑星ピスタチオ


未だに昔観た小劇場系の芝居が上位に多いなあ。
バリバリの小劇場芝居を今観たらどう思うのかは分からないけど、惑星ピスタチオの芝居を生で観た衝撃を超えるのはなかなか難しい気がする。
舞台装置がほとんどない空間で役者の肉体だけで表現しているにも関わらず、そこに宇宙空間上に設置されたレーシングコースとそこを音速で走るランナーの姿が見えてしまう衝撃はいくら金をかけても得られない気がするなあ。

しかし、すっかり大人になった今となっては、「小劇場」って言ってもキャラメルボックス(主に池袋サンシャイン劇場)くらいまでが限界かなあ。
扇町ミュージアムスクエアとか森ノ宮プラネットホールとかにはもう観に行けないかもなあ。