戦略コンサルタントはPEファンドに行きたがるが・・

戦略コンサル時代の同僚と飲むと必ず出るのが、
「次はどこに行くか?」
という話。


で、かなり高い割合で、「PEファンドに行きたい!」となる。


行き先のパターンとしては、以下の4つくらいが挙がる。
投資銀行
外資系事業会社
③ITベンチャー
④PEファンド
(ちなみに、いわゆる日本の大手企業に行きたい、という人は非常にまれ。カルチャー的に相容れない様子)



①は年収に魅かれて誰しもが考えるところだが、コンサルタントという人種は
「企業に対して付加価値を出してナンボ」
と考えるある意味まじめな人種であるため、
「とにかくうまい仕組みを作ってカネ儲け!」
みたいな感覚は毛嫌いする傾向がある。
・・なので、もともとファイナンスバックグラウンドがある人以外は①の道には進まない。


②、③は、
「勤務時間が半分になって、年収は維持できた」
といった先輩の話を聞いて魅かれたりする。
とはいえ、一度プロフェッショナルファームに身を置いた人間としては、よほど良いポジションでないと気が乗らない。
(伸び盛りの企業で、経営戦略を仕切らせてくれるとか)


ということで、④が最有力候補となる。
・戦略コンサルよりも勤務時間がぐっと少なくなり、収入は増える
・しかも、良い案件にあたれば、インセンティブでさらに大幅に収入増
といわれているからだ。
しかも、PEファンドもプロフェッショナルファームだから、働き方やカルチャーは似ているはず。


とはいえ、実際のところは結構苦労している人の方が多いようだ。
企業価値を高めるために経営者の視点で仕事をする」
という意味では似ているのだが、ファンドの視点とコンサルタントの視点は違う。


ファンドはなんだかんだで
「出資者に約束したリターンを、約束した期間内で獲得する」
ことが大命題にあるために、根っこにはドライにそろばんをはじく視点がある。

しかし、コンサルタントは、
「事業の価値を高めるために、クライアントと共に汗をかく」
こと自体に非常に大きな価値を見出してしまうため、ドライになりきれないようだ。

で、結論として皆が言うのが、
「ハンズオン重視のPEファンドで、事業に入り込んでバリューアップを仕切りたい」



・・ってだったら、コンサルとほぼ働き方は一緒やん。(笑)


まあ、それだけ戦略コンサルは魅力がある仕事だということだろう。
死にそうになるような労働形態じゃなければ、僕ももっとコンサルを続けていたかもしれない。