mixi上場に思う

mixiが上場した。
株価は予想通り高騰しており、初日は値がつかなかった。
315万円まで付いたそうで、この株価だと時価総額で2,000億円を超えるらしい。


代表の笠原氏はまだ30歳で、僕と同い年だ。
どのくらい株を手放すかにもよるが、30歳にして数百億円単位の資産を手にするのは間違いないだろう。


ここでポイントは、
「彼が株を持っているから、リターンを得られている」
ということだ。


最近は、
「金持ちになりたいから、IT業界に就職する」
「セレブな生活がしたいから、IT業界の彼氏がほしい」
とかいう話をたまに聞くが、これはちょっと勘違いである。


正解は、
IPOした時に、株式を相当の持分もっていた人が億万長者になっている」
だ。


調べてみれば分かるが、IT業界の社員の給料は高くない。
上場したIT企業で平均で500〜600万円といったところだ。
上場していないところは、200〜300万円というのもごろごろしている。
(ちなみに、三菱商事は平均1,334万円、NECでも743万円)


平均年齢が低いために平均給与も低い、という面はあるものの、少なくとも、
「IT業界の社員は金持ちだ」
というのは間違いだ。


金持ちになっているのは、あくまで
「創業時あたりで参加して、株式を持ち、IPOを迎えた人」
だけだ。


つまり、ベンチャー企業で一発当てるというのは、
1)創業し、二束三文で株式を得る
2)始めは安い給料でも夢を持って苦労して頑張る
3)軌道に乗せて、成長させる
4)上場(もしくは大手への売却)までこぎつけて、株式を売却し、これまでの苦労分を回収する
ということだ。


したがって、株を持っていないと意味がなく、上場(または売却)しないとまた意味がない。
(もちろん、金以外にも、「小さい会社では仕事の裁量が広くて成長機会が大きい」ということはありますが)



なので、金銭的にも大きなリターンを狙ってベンチャー企業にいる以上、僕としては上場を目指すのは当然のことだと思っている。

しかし、うちの会社でも特に年配社員は
「上場を目指さなくても良い。居心地良く仕事ができれば良い」
という感じが見て取れるので、意識改革を迫っていかねば、と考えている。


上場しないベンチャーは言ってみればただの中小企業だ。
僕はただの中小企業に自分の時間を投資する気はない。


・・・なんてことを同い年の成功者を見て思う、今日この頃でした。